特定の電流を流した状態で回路のテストするために、電子負荷を導入しようと思いましたが、需要があまり無いためオーバースペックかつ、値段が高いものが多いです。 調査を進めたところ、AliExpress に XY-FZ35 という35W上限の2000円ほどの電子負荷が販売されていました。 (Amazonでも2300円程度) UARTによるシリアル通信ができるという触れ込みで、制御方法が公開されていたので購入してみました。
ドキュメントは以下の通り。 https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/C1jBUboujSS.pdf
USB->UART変換チップであるFT234XDを利用して、電源と通信をUSBで取ることにしました。 ファンの突入電流が1Aほどになりますが、落ち着くと200mAほどに落ち着くため、問題なく動きます。 注意点として、FT234XDはmacos Sonoma 14.0 ではOSがブートした時に繋いでいないと認識してくれない問題があります。
USB->UART変換チップを配線でハンダ付けしてしまったので、基盤剥き出し運用は嫌なのでアルミケースに収めることにしました。そのため、ファンの電源を延長してエアフローを確保しています。 ついでに、ヒートシンクのサイズを大きくしたり、放熱グリスを塗ったりケース経由での放熱対応を加え、25Wであれば連続運転ができるようにしました。電子負荷自体の上限電力は35Wですが、標準のままだと連続運転は15Wが限度かなという感じです。(外気温28度)
UART通信について(Unix or Linux)
一般的なUART通信 LVTTL ボーレートの設定(9600bps)のみでOK おそらく通信の書き込みを待って数ミリ秒後にバッファに貯めたコマンドを解釈するようになっているので、catとechoを利用するのが良いです。 (screenコマンドを使った際に、Enterでバッファを一括書き込みする方法が見当たらなかったので・・・)
シリアル通信デバイスの確認 (今回はusbserial-001とする)
$ ls cat /dev/cu.* usbserial-001
シリアルポートからの制御方法
$ stty -f /dev/cu.usbserial-001 speed 9600 # ボーレート設定 $ stty -f /dev/cu.usbserial-001 -a # 設定確認
監視
$ cat /dev/cu.usbserial-001
主なコマンド
$ echo -n “1.00A” > /dev/cu.usbserial-001 # アンペア設定 (X.XXA形式である必要がある) $ echo -n “on” > /dev/cu.usbserial-001 # 負荷のON $ echo -n “off” > /dev/cu.usbserial-001 # 負荷のOFF $ echo -n “read” > /dev/cu.usbserial-001 # 設定の確認 $ echo -n “start” > /dev/cu.usbserial-001 # ログ出力開始 $ echo -n “stop” > /dev/cu.usbserial-001 # ログ出力停止
ログ形式
V,A,Ah,Time(HH:MM) EX) 04.86V,1.00A,0.001Ah,00:00
保護設定(小数点以下桁数は固定なので、以下のように行う必要がある)
$ echo -n “LVP:01.5” > /dev/cu.usbserial-001 # 電圧保護下限 (V) $ echo -n “OVP:25.2” > /dev/cu.usbserial-001 # 電圧保護上限 (V) $ echo -n “OCP:5.10” > /dev/cu.usbserial-001 # 電流上限 (A) $ echo -n “OPP:35.50” > /dev/cu.usbserial-001 # 電力上限 (W) $ echo -n “OAH:0.000” > /dev/cu.usbserial-001 # 最大キャパシティ(Ah) $ echo -n “OHP:00:00” > /dev/cu.usbserial-001 # 最大時間 (HH:MM)
(OPP): 初期状態で25.5W(XY-FZ25)/35.5W(XY-FZ35) (変更可能) (LVP): 初期状態で1.5V (変更可能) (OTP): 初期状態で80℃ (変更不可能)
参考URL
https://community.element14.com/challenges-projects/project14/test-instrumentation/b/blog/posts/xy-fz35—inexpensive-electronic-load https://lygte-info.dk/project/Electronic%20Load%20XY-FZ25%20UK.html